【レビュー】X9900RとX8900Rの違い！4K有機ELテレビREGZA

🖥️ パネル技術の決定的な差

X9900Rは「高輝度広色域 RGB4スタック有機ELパネル」を採用。赤・青・緑からなる4層構造の発光層により、従来比約1.3倍の輝度向上と約1.1倍の色域拡大を実現。明るいリビングでも鮮明な映像を楽しめる。

これに対しX8900Rは「高コントラスト有機EL」パネルを採用。従来より高輝度化は実現しているものの、RGB4スタック構造ではないため、X9900Rほどの輝度と色域は得られない。

低反射処理でもX9900Rは「アドバンスド低反射ARコート」で外光の映り込みを約3割低減。X8900Rも77/65/55型はARコート採用だが、48型は通常の低反射パネルに留まる。

🎵 音響システムの圧倒的な差

X9900Rの「重低音立体音響システム XIS」は、65型で18個、55型でも14個のスピーカーを搭載。2wayメインスピーカー、2wayサイドスピーカー、2wayトップスピーカー、2wayセンタースピーカー、ウーファー×2という豪華構成。最大出力も180W（65型）/170W（55型）と圧倒的。

X8900Rの「重低音立体音響システムX」は、77型で9個、65/55型で7個、48型で8個のスピーカー構成。出力も77型で100W、その他は60Wと控えめ。基本的な音質は確保されているが、X9900Rの臨場感には及ばない。

さらにX9900Rは5.1.2ch対応のDolby Atmosにより、天井から降り注ぐような立体音響を実現。「レグザイマーシブサウンド360 PRO」と「マルチスピーカークオリティーマネージメント」により、まるで映画館のような音響体験が可能。

📼 タイムシフトマシンの有無が決定的

X9900Rはタイムシフトマシン搭載で、地デジ9チューナーを使って最大6チャンネルを同時録画可能。過去番組表から見逃した番組を選んで視聴でき、まるごとチャンネル機能でザッピング感覚で過去番組を楽しめる。

X8900Rはタイムシフトマシン非搭載で、地デジチューナーも3個。通常録画は可能だが、タイムシフトリンクで他のレグザ機器と連携する必要がある。見逃し番組を気軽に視聴したい人には物足りない。

USB端子もX9900Rはタイムシフトマシン録画専用2個を含む計4個、X8900Rは計2個と差がある。録画を重視する人にとってX9900Rは大きな魅力。

🏠 ミリ波レーダーによるスマート機能

X9900Rだけに搭載されるミリ波レーダー機能は、視聴者の位置や動きを検知して映像・音響・省エネを最適化。視聴者がいる位置に合わせて画質や音質を調整し、離席時は自動で省エネモードに切り替わる。

「スマートちょっとタイム」機能では、少し席を外すときに音声を大きくして聞こえやすくしたり、長時間離席時は自動で電源オフにすることも可能。家族の生活パターンに合わせた賢い視聴体験を提供。

X8900Rにはこれらのセンシング機能がないため、従来通り手動での調整が必要。利便性の面でX9900Rが大きくリード。

📏 サイズ展開の違いと選択肢

意外なことに、最上位のX9900Rは65型と55型の2サイズのみ。大画面の77型や、コンパクトな48型は選択できない。フラッグシップモデルながら、サイズ展開は限定的。

これに対しX8900Rは77型、65型、55型、48型の4サイズ展開。特に77型という大画面と、寝室などに最適な48型が選べるのは大きな魅力。設置場所の自由度が高い。

ただし、X8900Rの48型は一部機能が制限される。ゲーム機能は120Hz止まり、低反射処理も通常パネルとなる点に注意が必要。77型は回転式スタンドが非搭載となっている。

🎮 ゲーム機能の微妙な差

両モデルとも4K/144Hz VRR入力に対応し、約0.83msecの低遅延を実現。ゲーミング性能の基本部分は同等。ただし、X8900Rの48型は120Hz止まりという制限がある。

X9900Rだけの特徴は「オリジナルフレーム駆動」。60p入力時に倍速表示を60Hz表示に切り替えることで、従来約9.2msecだった遅延を約2.4msecまで短縮。60fpsゲームをプレイする人には嬉しい機能。

✅ X9900Rがおすすめの人

• 最高画質を求める人（RGB4スタック有機EL）
• 映画館のような音響を求める人（最大180W/18スピーカー）
• タイムシフトマシンで見逃し視聴したい人
• ミリ波レーダーの便利機能を活用したい人
• 明るいリビングで視聴する人（高輝度パネル）
• HDRコンテンツを楽しむ人（HDR10+ ADAPTIVE対応）
• 65型か55型のサイズで満足できる人

💰 X8900Rがおすすめの人

• 77型の大画面を求める人
• 48型のコンパクトサイズが必要な人
• 基本的な高画質で満足できる人
• タイムシフトマシン不要の人
• 音響は標準レベルで十分な人
• 省エネ性能はそこそこでよい人
• 価格を抑えたい人

📌 まとめ：X9900RとX8900Rは、同じレグザエンジンZRαを搭載しながら、明確にグレード分けされたモデル。X9900Rは画質・音質・機能すべてにおいて妥協のないフラッグシップ、X8900Rはサイズ展開の豊富さと実用性を重視したハイグレードモデル。タイムシフトマシンとRGB4スタックパネルに価値を感じるならX9900R、77型や48型が必要ならX8900Rという選択になる。