【レビュー】65Z970Rと65Z875Rの違い！REGZA Mini LED4K液晶

🔊 音響システムの圧倒的な格差

65Z970Rは「重低音立体音響システムZIS」と「レグザイマーシブサウンド360 PRO」を搭載し、総合出力150W。13個のスピーカーによる5.1.2ch対応で、まさにホームシアター級の音響体験を実現。

スピーカー構成はメイン×4、サイド×4、トップ×2、センター×2、ウーファー×1という贅沢な配置。特にサイドスピーカーで音場の広がりを、センタースピーカーで台詞の明瞭度を格段に向上させている。

これに対し65Z875Rは「重低音立体音響システムZ」で70W出力、7個のスピーカー構成。メイン×4、トップ×2、ウーファー×1と必要十分な性能を持つが、65Z970Rと比較すると音の包み込まれ感や定位感で明確な差がある。

✨ パネル技術の方向性の違い

65Z970Rは「高輝度ファインMini LED液晶」を採用。「ファイン」の名が示す通り、Mini LEDをさらに細密化し、より精細なエリア制御を実現。黒の締まりと明部の輝きの両立において、究極の性能を追求。

65Z875Rは「高輝度Mini LED液晶」に「広色域量子ドット」を組み合わせた設計。量子ドット技術により、従来の液晶では表現困難だった深い赤や鮮やかな緑を忠実に再現。色彩表現においては65Z970Rを上回る可能性もある。

低反射処理も65Z970RがARコート、65Z875Rが通常コートと差別化。ARコートは外光の映り込みをより効果的に抑制し、明るいリビングでも映像に集中できる環境を提供。

🤖 ミリ波レーダーが実現する次世代体験

65Z970R独自の「ミリ波レーダー」機能は、高画質・高音質・省エネの3つを統合した画期的な技術。視聴者の位置や姿勢を60GHz帯のミリ波で検知し、リアルタイムで最適化を実行。

ミリ波レーダー高画質では、視聴者の位置に応じて輝度やコントラストを自動調整。部屋を移動しながら視聴しても、常に最適な画質が維持される。

ミリ波レーダー高音質により、視聴者の位置に応じて音響特性を自動調整。リビングのどこにいても最適な音場を作り出す。ミリ波レーダー省エネでは、離席時に自動で省エネモードに切り替わり、実使用での消費電力を削減。

🎯 画像処理技術の精度差

65Z970Rの「AI超解像PRO」は、通常の「AI超解像」よりも高精度な超解像処理を実現。特に地デジやネット動画など、4K未満のコンテンツを視聴する際にその差が顕著に現れる。

色軸制御では、65Z970Rが「64色軸リッチカラーイメージコントロール」で64の色軸を個別調整可能。65Z875Rの「36色軸」と比較して約1.8倍の調整精度を持ち、肌色の再現や微妙な色のグラデーション表現で差が出る。

65Z970R専用の「リアルブラックエリアコントロールPRO」により、暗部の階調表現と黒の締まりを両立。映画の暗いシーンでも細部まで見える表現力を実現している。

つまり65Z970Rと下位モデル65Z875Rの違いは、音響システムの規模（150W・13スピーカー vs 70W・7スピーカー）、ミリ波レーダー機能の有無、画質処理精度（64色軸 vs 36色軸、AI超解像PROの有無）、そしてパネル技術の方向性（ファインMini LED vs 量子ドット）。基本的なレグザエンジンZRαやタイムシフトマシンは同じなので、これらの差に価値を感じるかどうかが選択のポイント。

どっちがおすすめ？

家電販売の経験から一言

65型というサイズは多くのリビングに最適で、両モデルとも売れ筋。店頭で比較すると、65Z970Rの150W・13スピーカーの音響は圧倒的で、映画の爆発音や台詞の明瞭度で明確な差を体感できる。ファインMini LEDによる黒の締まりも見事。しかし65Z875Rの量子ドットは色の鮮やかさで勝り、風景番組や自然ドキュメンタリーでは65Z970R以上に美しく感じることも。ミリ波レーダーは未来的だが、固定位置で視聴する人には過剰かもしれない。音響重視なら65Z970R、色彩重視なら65Z875Rという選択が基本となる。