【レビュー】55X9900Rと55X8900Rの違い！REGZA 4K有機EL

🖥️ RGB4スタック有機ELパネルの圧倒的な差

55X9900Rは「高輝度広色域 RGB4スタック有機ELパネル」を採用。赤・青・緑からなる4層構造の発光層により、従来比約1.3倍の輝度向上と約1.1倍の色域拡大を実現。明るいリビングでも黒の締まりと明部の輝きを両立。

これに対し55X8900Rは「高コントラスト有機EL」パネル。従来より高輝度化は実現しているが、RGB4スタック構造ではないため、55X9900Rほどの輝度と色域は得られない。HDRコンテンツの表現力に差が出る。

さらに低反射処理でも55X9900Rは「アドバンスド低反射ARコート」で外光の映り込みを約3割低減。55X8900Rの通常ARコートと比べ、窓際設置でも映り込みが気になりにくい。

🔊 55型ならではの音響性能差

55型モデルでは、55X9900Rが14個のスピーカーを搭載し、170Wの大出力を実現。2wayメインスピーカー、2wayサイドスピーカー、2wayトップスピーカー、2wayセンタースピーカー、ウーファー×2という贅沢な構成。まるで映画館のような立体音響を体験できる。

これに対し55X8900Rは7個のスピーカーで60Wの出力。2wayメインスピーカー、トップスピーカー、ウーファーという基本構成。スピーカー数は半分、出力は約3分の1という明確な差がある。

55X9900Rの「重低音立体音響システム XIS」には「レグザイマーシブサウンド360 PRO」も搭載され、5.1.2ch対応のDolby Atmosで包まれるような音場を実現。55X8900Rの「重低音立体音響システムX」と比べ、音の広がりと定位感が段違い。

📼 タイムシフトマシンとミリ波レーダーの有無

55X9900Rにはタイムシフトマシンを搭載。地デジ9チューナーで最大6チャンネルを同時録画し、過去番組表から見逃した番組を選んで視聴可能。まるごとチャンネル機能でザッピング感覚で過去番組を楽しめる。

55X8900Rはタイムシフトマシン非搭載で、地デジチューナーも3個。通常録画は可能だが、過去番組の気軽な視聴はできない。タイムシフトリンクで他のレグザ機器との連携は可能。

55X9900Rだけのミリ波レーダーは、視聴者の位置を検知して画質・音質を最適化。離席時は自動で省エネモードに切り替わり、「スマートちょっとタイム」で少し席を外すときも聞き逃さない。55X8900Rにはこれらのセンシング機能がない。

⚡ 省エネ性能の優位性

意外にも55X9900Rの方が省エネ性能で優れている。年間消費電力量は173kWhで、55X8900Rの184kWhより11kWh少ない。電気代に換算すると年間約330円の節約。

省エネ基準達成率も55X9900Rが91%、55X8900Rが86%と5ポイントの差。高性能ながら省エネも実現している点は、ミリ波レーダーによる離席時省エネモードの効果も大きい。

つまり55X9900Rと55X8900Rの違いは、RGB4スタック有機ELパネルの有無、音響システムの規模（14個vs7個のスピーカー/170W vs 60W）、タイムシフトマシンとミリ波レーダーの有無、そして省エネ性能。基本的な画像処理エンジンは同じなので、これらの差に価値を感じるかどうかが選択のポイント。

どっちがおすすめ？

家電販売の経験から一言

55型という絶妙なサイズで選ぶなら、55X9900Rと55X8900Rの差は特に音響面で顕著。14スピーカー/170Wと7スピーカー/60Wの差は、実際に聴き比べると別次元の体験。RGB4スタックパネルの輝度と色彩も、HDRコンテンツで真価を発揮する。タイムシフトマシンは一度使うと手放せない便利機能で、見逃しドラマの多い人には必須。ただし、配信サービス中心で通常画質で満足できるなら55X8900Rでも十分高画質。55型という限られたスペースだからこそ、音響性能の差を重視して選びたい。